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by taigayuri

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2010 関東ブロック

10/17(日) ジュニア女子フリー感想ほか


 1番滑走は村上采花選手。水色の衣装。ロミオとジュリエット。3S+2Tはやや回転が足りなかったり、2Aは両足降りだったりしたけれど、表現の余裕はまだこれからという感じだったりもしたけれど、大きなミスはなくまずまず良い印象の演技だった。53.50でフリー18位。総得点84.26で総合21位。

 2番滑走は池田詩織選手。黒い衣装と赤い髪飾りでリベルタンゴ。いい幅の2A+2T。3Tは両足っぽかったけど着氷。短めだけど良いドーナツスピン。踊りのポーズが決まっている。2Lo+2T+2T。綺麗なレイバックスピン。踊るステップが凄く素敵。頑張る気持ちも伝わってきた。今年のフリーは良い演技でよかった、と思った。55.75でフリー15位。87.45で総合17位。

 3番滑走は増田千鶴選手。赤い衣装でチャルダッシュ。最初の2Aはオーバーターン。レイバックスピンが綺麗。3S立った。2A+2T、2Lo、2F。2F+2T+2Tの最後の2Tでちょっとよろけた。コンビネーションスピンもなかなか良し。曲のテンポが早くなった所での最後のステップでもよく乗れていて良かったと思う。突き当たってフィニッシュ。一昨年のブロックの時から、見る度に光るものを感じさせてくれていた選手。ジュニア参戦の今回もなかなかのインパクトを残してくれた。57.43でフリー12位。88.75で総合15位。

 4番滑走は野口真紀子選手。黒い衣装。砂の器。2F+2T。2A。綺麗なフライングシットスピン。二度目の2Aは両足。レイバックスピンも綺麗。ステップは流れがあって、綺麗なシルエットのポジションが印象的。スパイラルで繋ぎ、終盤のコンビネーションジャンプもよく決まっていた。ジュニアの中で、ことフリー進出者の中では年長の選手としての大会になったが、しっとりとした美しさは他の誰にも負けなかったと思う。52.28でフリー19位。82.90で総合22位。

 5番滑走は小林納々選手。紫色の衣装。高めのフライングシットスピン。2Aステップアウト。タイミングが合わない様子で、3Sなどで転倒やステップアウトが続く。最後の2Loがやっと決まった。スピンは良かった。テンポの速い音楽に合わせて終盤のステップも頑張って踏んでいた。跳ねる動作が印象的。37.73でフリーは24位。総合24位。

 第1グループ最後の6人目は川畑いずみ選手。明るい紫の衣装でガリレオのテーマ。綺麗な2A。3Tは両足。レイバックスピンのキャッチフットポジションからビールマンスピンへ、形が綺麗でいい軸。3S立った。フライングキャメルも良い。2A+2T+2Lo、2F+2Lo。一生懸命さの伝わってくるステップ。さらに2Lz+2T、2Fと後半のジャンプもすべて成功。最後のスピンコンビネーションもI字やシットの変形ポジションなどが良かった。最近の川畑選手は良い意味でジュニアに上がりたての選手らしい、一生懸命さが光っていて良いなと思う。今回はSPで出遅れてしまったが、ジャンプもスピンも強力な彼女がこれからどんな選手になっていくのか楽しみ。64.12。ショート23位からフリー7位の追い上げ、総合9位。



 第2グループ一人目は柳井瑞貴選手。深い緑と黒の衣装。死の舞踏。3T転倒。2Lz失敗2A+2T+2T成功。綺麗なレイバックスピン。スパイラルも綺麗、確か3ポジション。中盤の2Aも成功。後半のジャンプは全部決まった。ステップも曲想に沿って良かったと思う。最初のミスが惜しかったけれど全体的には良かった。やはり良い選手。55.27でフリー16位。総合14位。

 8番滑走は平野夏帆選手。藍色の衣装でSarabande。最初の2Aはちょっとステップアウトしてしまい惜しい。サンコウジャンプ抜け。2F+2T、2A+2T成功。高い2Lz。2Fも成功。力強さが増した気がするステップ。最後の2Lo。も成功。レイバックスピンで最後。良かった!53.95でフリー17位。総合16位。

 9番滑走は菊池恵美選手。濃い光沢ピンク×白の衣装でMy Blue Heaven。冒頭の2A+2Tは慎重に跳んで成功。レイバックスピンからビールマンが綺麗。3S転倒。でも滑りは軽快。1Lz。でも笑顔。よく滑ってる。2F+2T+1T。2A転倒。フライングシットスピンは良い。2Fでちょっと堪えるように降り、2Lo+2Tは綺麗に降りて、一番最初と一番最後のジャンプのランディングポーズで両腕をふわりと広げた。最後は軽快で可愛いステップ。全体的にジャンプがやや元気のない感じだったけどプログラムは素敵。51.85でフリー20位、総合20位。

 10番滑走は井上華凛選手。赤紫ピンクとグレーの衣装でエルフラメンコ。2Aステップアウト。3S回転不足ながら降りた。さらに3S+2Tも降りた。コンビネーションスピンのI字が綺麗。ブロークンレッグのシットポジションでめいっぱい両腕を広げ伸ばし印象的。綺麗なビールマンスパイラル。2A+2T。フライングシットスピンも良い。ステップでも体を大きく使って表現、最後のレイバックスピンでビールマンポジションも綺麗な形で良かった。ポーズもぴたりと決まって良い演技だったと思う。ジャンプもほとんど降りたし。回転の不足が響き点が伸びなかったのが残念だけど印象は凄く良かった。ジャンプもスピンも凄く綺麗に整った演技になってきたと感じる。48.28でフリー23位、総合23位。

 11番滑走は原村茉里選手。黒い衣装でマスクオブゾロ。3S降りた。2Aもこらえた。3Tステップアウト。I字やシットが良いコンビネーションスピン。3T+2T少し危なげだったが成功。2A詰まってステップアウト。ビールマンスピンでバランスを崩して回転が止まった。2F+2Lo。2F。フライングシットスピンを終えてジャッジの目の前でフィニッシュ。58.55でフリー11位。総合13位。

 前半ラストの12番滑走は川島優子選手。青い衣装。幅のある2A、着氷でちょっとだけ詰まったが成功。二つ目の2Aは転倒。コンビネーションスピンのA字が綺麗。2F+2T。フライングシットスピンのジャンプが高い。2Lo+2T+2T綺麗。2F+2T。曲のテンポが速くなってさらに2Lz、2Loと終盤にかけてのジャンプもすべて決まって良い印象でのフィニッシュ。まだ味の濃い演技ではないけれど、今回最年少選手の一人として非常に良い印象を残してくれた選手だと思う。60.69でフリー10位。総合11位。


 整氷が入る。ショートでは僅かな点差の中に多数の選手がひしめき合っていたため、早い滑走順からの大逆転も有り得なくはないと思っていたけれど、フリー前半2グループでは川畑選手の健闘が光ったが、昨年の松嶋那奈選手の第2グループからの怒涛の追い上げほどに突き抜けてくるほどの演技をした選手はいなかった。整氷が終わった後のグループからは空気がガラリと変わる…今年もそうなるのだろうか。



 ここから後半、第3グループ。一人目は浅見琴葉選手。黒の衣装でBlack Swan。音楽の初めから丁寧に、気持ちのこもった演技。上体の自然で安定した動きが美しい。前半二つの2Aは美しく、2T+2T+2TもOK。しかし2Lz+2Tで転倒しフェンスにぶつかる。彼女がこのようなジャンプの失敗をしたのは初めて見た。何が起こったか、と思った。後半、前日から不安がありそうだったループジャンプも滑って1回転になるようなミス。スピンはとても丁寧に、プログラムのハイライトのサーキュラーステップ、2F、最後のフライングシットスピンまで気持ちを切らさずしっかりと丁寧な演技だったと思う。一切無駄のない、かなり完成度の高まったプログラムだという風にも感じた。63.73でフリー9位。99.39でここまでのトップ。

 二人目は松嶋那奈選手。薄紫色の衣装。3T+2T。ループシャンプは開いてしまった。サルコウも跳び急ぎっぽく2Sに。2F+2T+2Loを降りた後、繋ぎの部分で転倒があった。3S回転が足りずに転倒。3Tは綺麗に成功。2Aも良い。フライングキャメルのドーナツスピンも綺麗。最後はビールマンスピン。良い滑りと上手いスピンに、凄く良いジャンプと失敗してしまったジャンプと…。演技の感想としては、勿体無かったというのが大きいかもしれない。でも攻めの気持ちと勢いは素晴らしかったと思う。63.92でフリー8位、合計99.18でここまでの2位。

 三人目は滝沢帆乃夏選手。白と黒の衣装でトッカータとフーガ。最初に2A成功。3Sステップアウト。3T転倒。2A+2T成功。2Lz+2Tややステップアウト。ステップの振付はまたかっこよくなっていて素敵だ。コンビネーションスピンはシットポジションからレイバックへがとても綺麗。2F+2T転倒。2Loは良し。正直、前日の10位はちょっと事件だと思った。ごめんなさい。このフリーではミスも出てしまったけど、練習ではこのレベルの高い6人の中でもまったく引けをとらないジャンプ能力の高さを見せてくれた。長い手足も美しく、さらにこれからますますかっこよくなっていくんだろう。今大会の健闘は素晴らしかったと思う。55.80でフリー14位。合計91.28でここまでの5位。

 四人目は猪川乃絵瑠選手。薄紫の衣装でヴァネッサ・メイのメドレー。2Aは爪先が氷に掠ったような感じ。3S転倒。2Lz+1T。3T乱れる。速いシット~レイバック、I字など素晴らしく軸もぶれないコンビネーションスピン。2Lzステップアウト。2A回転足りず両足に。レイバックスピンも軸がぶれずポジションも素晴らしい。フライングキャメルも仰向けやドーナツ、とにかく軸のまったくぶれないスピンで魅了してくれた。ステップもとても良かった。ジャンプが乱れ続けてしまったのが残念。ジャンプ以外のすべてが強力なだけに。でもその強力な武器は今大会でも光ってた。50.47でフリー22位。合計85.01でここまでの11位。

 五人目は山野井英未選手。白の衣装でSWAN LAKE。3Lo転倒。慎重に2A+1T。3Tステップアウト。アクセルジャンプ抜ける。美しいスパイラルで繋ぎ、綺麗なコンビネーションスピン。3S+2T。1Lz+1T+1Lo。スプリットジャンプで繋ぎ2F、終盤のストレートラインステップはよく踊り美しく、大きな動きにもバランスを保ち素晴らしいと思う。最後のレイバックスピンも美しかった。本当に繊細な選手なのだろうと思う。繊細な美しさは群を抜くレベルだと思う。今年の今大会このカテゴリは初参戦の選手達が本当に元気だったけれど、中でも彼女は能力の高さも独特の存在感も、最終グループの選手達にも引けをとらなかったと思う。第3グループの空気に少し足を掬われたかもしれないが、これからジュニアの大会をたくさん経験して、近い将来もっと大きな大会で滑る彼女の姿を見たいと思う。56.36でフリー13位。合計93.94でここまでの4位。

 第3グループの最後、六人目は中道実喜選手。紫の衣装でラ・バヤデール。最初の2A両足。2F転倒。2Lz少しだけ危なかったが大丈夫。レイバックスピンは回転が速く形も綺麗。2Lo成功。フライングシットスピンもとても綺麗。スパイラルから2Lz+2T。2Aで両手を氷につく。2F+2T+2Loの最後で転倒。終盤のステップで少し疲れが見えたような感じ。でも最後のコンビネーションスピンは良かった。きっと緊張していた中でもスピンはしっかりと素晴らしい質だった。ジャンプがこうも崩れてしまうとは…彼女も空気に飲まれてしまったかもしれない。50.79でフリー21位。合計86.65でここまでの12位。

 第3グループ。一言で言うと、崩れた…。見ていて信じられないくらい、選手が揃ってミスを連発していったという印象だった。このある種異様とも言えるジュニアのブロック大会のフリーの空気に、次々と飲まれていくような感じに見えた。中学1年、2年の若手選手ほど顕著だった。一人目の浅見選手からびっくりするような場面があったが、それでも最後まで諦めずに落ち着いて滑りきった彼女が、結果としてこの時点での1位で最終順位7位以内が決定。東日本大会へ進めることが決定した。積み重ねたものの大きさを感じたのだった。

 それでも最後の第4グループの6人は、若いけど強い。ウォーミングアップではここまで漂っていた緊張感も魔物も吹っ飛ぶかのように、また空気が変わった。文字通りの最終グループTOP6だった。


 最終グループ一人目は河西佳弥選手。紫の衣装。深き愛。2A+2T綺麗。3S回転は少し足りなかったが着氷。単独2Lo。レイバックスピンはサイドウェイズから足を持ってビールマンへ、一連の動きすべてが綺麗。2Lz。流れがある。2A+2T+2T。シットスピンも綺麗。Y字スパイラルから2F+2T。最後のコンビネーションスピンも、スピンはすべて素晴らしかった。ジャンプもすべてクリーン。身のこなしも美しく自然。今年はしっかりと、見違えるほどに素敵な良いフリー演技を披露してくれた。66.47でフリー6位。105.49で、大きく差をつけてここまでのトップに立った。

 二人目は遠山由華選手。水色の衣装。風。最初の3T+2Tを美しく降りて笑顔。3Lo転倒。3Sは成功。シットスピンは回転が速くて良い。自信を持って滑っているように見える。ショートでも練習時にもよく抜けていたアクセルジャンプがここでも抜け。2T。2A+2T+2Lo最後でちょっとこらえる感じに。最後のジャンプは2Lo+2T。キャッチフットやシットポジションなどが綺麗なコンビネーションスピン。ステップのキレも良い。ラストのスピンも良かった。最後は初めと同じポーズ。美しいだけでなく非常にしっかりした演技で、プログラムもスケールアップしたなぁと感じるのは、この一年だけでも彼女がものすごい勢いで成長したからなんだと思う。スケートの力強さとジャンプの質の進化が特に目覚しい。ちなみに3分30秒の曲をそのまま使っているので曲としての纏まりも完璧っていうのも隠れたポイントだったりする。70.69でフリーは2位。108.51でここまでの1位。

 三人目は鈴木春奈選手。水色と青の衣装でジゼル。3T+2T。高くて綺麗に流れる2Lz。3S少し危なかったが成功。フライングキャメルからドーナツスピンも良い。曲調が転換しスローパートに笑顔の演技がよく合う。スパイラルで繋ぎ、3Loは回転が足りずに転倒。レイバックスピンからビールマン。高い2A。3T+2T+三つ目がつけられなかった形か。2F前傾なんとか氷に手はつかず+1T。コンビネーションスピンのI字で終わり。終盤コンビネーションジャンプが決まりきらなかったのは惜しい印象になったが、綺麗な滑りの中に質の高いジャンプ、スピン、ステップと柔らかい笑顔の演技が調和した演技だったと思う。所々のポーズも美しく可愛らしかった。74.60でフリー1位。114.46でここまでの1位。最終グループで選手が滑るごとに首位が入れ替わる展開。

 四人目は河西歩果選手。紫の衣装でレインボーカラーの長袖。目立つ衣装。Xotika。最初の3T+2T+2Loは流れが抜群。3S転倒。3Loは降りたがほんの少し回転が足りなかった感じで惜しい。良いコンビネーションスピン。2Lz。2A+2T。フライングシットスピンは形が綺麗。3T。2A。サーキュラーステップもなかなか素敵。勢いのある音楽に乗り、あっという間の3分半だった。身のこなしのスムースさが良かった。全体的な出来栄えとしては中ほどの印象。ジャンプの回転が若干不足しがちなのは勿体無いところだけど、フォームは凄く美しい。プログラムもこれからさらに磨かれていくだろうと思う。70.31でフリー3位。112.09でここまでの2位。最終グループで滑ったジュニア一年目の二人は、とても初めてとは思えないほど堂々としっかりと自分に負けることなく滑り切った。その場の空気をちゃんと自分のものにすることが出来るのは、やはり強い選手だと思う。

 五人目は長谷川奏選手。黒と赤の衣装でドンキホーテよりGypsy Dance。鋭く素晴らしい2A。3T+2T+2T。2T。良いポジションのフライングシットスピン。1A。踊りが叙情的で顔の表情も素敵。ポーズがかっこいい。2F+2Tの後フリップパンク。2Lo+2TはOK。コンビネーションスピンのシットポジションがとても低かったり。最後までスピード感もたっぷり。激しいステップの表現が素晴らしく惹き込まれる。最後のポーズも凄く素敵だった。ジャンプのミスはあったものの演技の印象はかなり良かった。凄さがあった。場を支配していた。最初に見た時と比べて、背伸び感が全く消え、プログラムが非常に嵌まっていたことに少し驚くと共に感激した。67.93でフリー5位。107.13でここまでの4位。

 最終滑走は鈴木美桜選手。水色の衣装。チャイコフスキーのピアノ協奏曲・交響曲第四番四楽章。3T+2T+2Lo綺麗。3S+2Tも良い。アクセルパンク。コンビネーションスピンは回転がなかなか速い。サルコウジャンプパンク。ドーナツスピン綺麗。片手を上げながら2Fは大きくて素晴らしい。3T成功。アクセルジャンプがまた抜けてしまい勿体ない。レイバックスピンはサイドウェイズからエッジを掴んでビールマンへ。良いジャンプは決まったが抜けてしまったジャンプも目立ち、もったいない印象があった。今年の彼女は指先まで極力神経を行き届かせるよう気を配っている印象で、フリーの最後のポーズ一つをとっても、以前よりずっと美しい腕の伸ばし方だなぁと思った。今後はもっと磨かれ美しくなっていくだろう。この日のフリーではミスもあったが、ジャンプの調子は上向きのように見える。68.03でフリー4位。109.07で最終順位は3位。

24選手の滑走が終了したのは午後2時過ぎ。

フリーでは頭一つ抜けたような演技は無かったが、上位6選手は点数の通りに実力も拮抗しているのだと思う。その下にも、順位をひっくり返す力を持つ選手が沢山並んでおり、僅差で犇めき合う様相は今年、層の密度がさらに増した。




東日本ジュニア出場

1位 鈴木春奈 新横浜プリンスFSC 114.46
2位 河西歩果 甲府FSC 112.09
3位 鈴木美桜 新横浜プリンスFSC 109.07
4位 遠山由華 甲府FSC 108.51
5位 長谷川奏 川越FSC 107.13
6位 河西佳弥 甲府FSC 105.49
7位 浅見琴葉 川越FSC 99.39

 今年のジュニア女子の優勝を飾ったのは、ジュニア初参戦の鈴木春奈選手。中学1年生ながら、スケーティング、スピンの高い技術力と高いジャンプの能力、そして表現力、全てを持ち合わせている選手。
 2位の台に上がったのは同じくジュニア初参加、中学2年生の河西歩果選手。氷の上では非常に大人びた、説得力のある演技をする。ジュニアの中で改めて見ると、まだ小柄でか弱くも見えるが、演技から伝わってくる自信や魅せる意識は素晴らしく、凄さがある。
 3位には3年連続東日本進出となる鈴木美桜選手。一昨年、昨年と東日本での順位も段々と上げ、今年の彼女は技術力に加え、演技も見違えるように進化した。
 4位の遠山由華選手は2年連続の東日本進出。昨シーズンのジュニアでの一年の経験は彼女を一回りも二回りも強い選手に育てたと思った。一貫して攻めの姿勢を崩すことなく、全日本ジュニアのフリーで跳んだ3Lzと素晴らしい演技は忘れられない。ジャンプの力強さも増し、より大人っぽくなった彼女の今年の活躍も楽しみである。
 5位の長谷川奏選手は4回目の東日本出場となる。この中では彼女が経験値で一歩リードする。昨年の全日本ジュニアではショート、フリーともに素晴らしい演技と印象的なプログラムで会場を沸かせ、その他数々の試合でも入賞してきた。
 6位の河西佳弥選手は初の東日本進出を果たした。昨年はギリギリ届かなかった東日本。3回転ジャンプに少し不安があるかもしれないが、それ以外のジャンプやスピン、そしてプログラム表現は本当に素晴らしい。彼女をより大きな大会で見るのが楽しみだった。東日本でも魅せてほしいと思う。
 7位に入ったのは浅見琴葉選手。3年前もこの川越で素晴らしい集中力を見せた彼女。安定した3回転ジャンプはなくとも、ギリギリで代表に残ったのは偶然などではなく、磨き込まれた美しさと確かな技術、そして経験がある。東日本は4回目になる。

ちなみに
上記の選手達はほとんどが姉妹スケーターであるけれど、
この7人の中では同じ苗字の選手はいるが、姉妹の組み合わせはない。



当初55名のエントリーから2名の棄権が出て53選手が参加した、今年の関東ブロックジュニア女子。ショートプログラムで1選手の棄権があり、フリーへ進んだ24選手、そしてショートのみで大会を終えた28選手。フリーへ進んだ選手のうち、中学生は18名。今シーズンがジュニア初参戦の選手だけでも11名。昨年の同大会でフリーを滑った中学生選手は半数にも満たなかったことを考えると、一気に大きな新しい世代の波が押し寄せていることが分かる。怖いもの知らずの、自分より若い世代に追い掛けられる高校生世代には、今は苦しいかもしれないし、自信を失うこともあるかもしれない。でもかつては彼女達も、ただひたすらに上の選手を追いかけていたはずだと思う。

見えない壁と下の世代に挟まれ苦しくなっても、積み重ねてきたものをどうか信じて大切に、自信をなくさないでほしいと思う。フィギュアスケートの演技は重ねてきたもの全てに裏付けられるものだと私は感じるから。

逃げずに挑戦して目の前の自分を超えようとする姿、決して何一つ言い訳をすることなく、たった一人で氷の上で堂々と戦った選手達の姿に敬意を表すると共に、私は決して忘れたくないと思う。昨年会場に姿を見せた後に棄権をした選手が、今年は元気な姿を見せてくれたのも嬉しかった。




3年前。同じ川越のリンクで関東ブロック大会が行われた。
一番よく覚えているのはジュニア男子。土生君の衝撃の新ショートプログラムに沸騰したこと。智君の新プログラムのステップがものすごく激しかったこと。練習では3Fが絶好調だったこと。堀之内君のノーミスのショートが素晴らしかったこと。高校生になった博一君と松村君がいきなり長身になっててびっくりしたこと。村山君が小川君の衣装を着ていたこと。橋本君のフリーの渾身のステップも。
フリーは小さな服部君に全部持っていかれたことも。
東日本へ進めない選手が5人もいたことも。
そんな3年前の関東ブロック大会のジュニア女子は、東日本ジュニア大会へ進める枠がたったの4つしかなかった。

甚大なプレッシャーの中で東日本を戦い抜いて、しっかりと枠を6に増やして帰り、その年の全日本ジュニアに初出場した二人の選手はまだ小さな中学生だった。今でも事ある毎に思い出すのがその東日本の時の姿と、仙台の全日本ジュニアでの中村未夏選手の溌剌とした演技とガッツポーズ、浅見琴葉選手の健気で懸命な演技と3S。

あれから3年、繋いできた枠の数は、昨年の6人の健闘で今年は7になった。昨年の東日本では15位以上に4人が食い込んだのに1しか増えないのはどういう計算なんだろうという疑問はあるけれど。

若い勢力の台頭の中で、地元川越クラブの高校3年生二人が勝ち取った東への出場権。そして東日本を経験している中学3年生の二人。今年初出場の3人には未知の大会の東日本も、この7人の布陣ならばきっと頼もしいんじゃないかと思う。



この関東選手権地区は、特定の世代に選手の数が固まって多い。選手達同士の実力が近い。毎年酷なほど厳しい試合。魅力的な選手ばかりいる。みんなで強くなっていってる。一年一年、レベルが上がっていくのを肌で感じる。個人的には思い入れが強すぎて、暑苦しくなってしまうのがどうにも難であるのだけど、私は関東ブロックを応援する。今までにも大好きな選手が卒業していき、今回を最後にこのブロックを卒業する選手もいるけれど、ブロックが変わっても応援してる。

一年に一度の関東ブロックが終わった。
シーズンは始まったばかりだけれど、この大会を以ってひとつ、一年が完結するような感覚もある。どの年も、記憶に強く残っているのは、選手の笑顔以上に、悔しい思いをした選手の姿の方。それを乗り越えて強くなった選手の姿もたくさん見てきた。ここからまた新しい一年が始まる。選手達のここから始まった次の一年はどんなものになるだろう。返す返す、暑苦しくて本当に申し訳ないと思う。まことに遺憾。





関東ブロックはタフな試合すぎて最後まで書ききれない。が恒例になりつつあるこの頃。若干力尽きたためこのブログは無断で休憩に入りましたが、書きかけだったこの記事だけは一度上げておこうかと思います。悪しからず。
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by taigayuri | 2010-11-03 01:55