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by taigayuri

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2009 関東ブ口ック 4

'09関東フィギュアスケート選手権大会
2009年09月25日~27日
千葉市美浜区 アクアリンクちば

ジュニア女子 および関東ブロック後書き
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by taigayuri | 2009-09-28 00:00 | フィギュアスケート

2009 関東ブ口ック 3

'09関東フィギュアスケート選手権大会
2009年09月25日~27日
千葉市美浜区 アクアリンクちば


9/27(日)
ジュニア女子フリー
ジュニア女子 - Free Skating Results


ジュニア女子フリーは大会最終日3日目、ノービスB女子の後に行われた。
これで今年の関東ブロック大会すべての競技が終わる。

今年東日本ジュニア選手権に進める人数は「6」。
昨年と同じ数字である。
51名のエントリーに対してはあまりに酷な数字。
でもこれが今の彼女達の実力に見合ったものなのかどうか、
いずれこの先の大会で分かるんだろう。




 第1グループに登場の6選手は、前日のショートで、フリーに残れるか否かの緊張感と一度戦っているだけに、SP上位の選手達に比べたら、失うものはないような強さがあったかもしれない。
 1番滑走の高杉紗英選手は"セビリアの理髪師"。ジャンプの抜けなどはあったが悪くはなかった。コンビネーションジャンプが入らなかったんだなぁ。SlStでレベル3を獲得している。前日も思ったあっさり感はあるけれど、シンプルな良さがあり、独特の間がまた面白かったりする。
 2人目が高瀬恵里香選手。"Jazz組曲"。中学1年生はやはり小さい。が、臆することなくポンポン跳ぶ。最年少ながらとても頑張っていた姿が全体の中でも印象に残った。TESではまずまずの得点をマーク。
 3番滑走清水麻由選手のフリーは"こうもり"。3Sと2Aは決まらず残念だったけれど、2Lzからの3連続が入った。穏やかさと品があった。
 4番滑走に本田麻希選手"sunny ray"。3Sは惜しくも決まらず、ジャンプは全体的に不完全だったものの、楽しいプログラムで溌剌と踊って魅せた。全選手中でもある意味異質。彼女が滑り出すと空気が変わる。この日はほどよく力が抜けていた感じもした。最後のステップが最高。しかもレベル3。
 5番滑走は根岸楓選手。"HUNGARIAN DANCES"。衣裳を見て夏季ジュニアの時の一生懸命な演技を思い出した。これからどんな選手になっていくのだろうと想像してみたくなるタイプ。今大会で存在を強くアピールした選手だと思う。
 グループ最後の6番滑走Meyer Melissa選手はジャンプが悉く決まらずに順位を下げてしまった。ちょっと不安そうな顔で、彼女の良さをこの日は出せなかったかもしれない。ここアクアリンクちばの氷は独特だという意見を耳にした。どう独特なのかは自分にはよく分からないけど、相性の良し悪しや対応力も勝負の重要なポイントとなり得るんだろうな。


 第2グループ一人目は前日とても良い演技を見せた菊池恵美選手。"My Blue Heaven"。濃いピンクと白のぐるぐるキャンディーみたいなポップな衣装。冒頭2Aのシークエンス(二つ目はただのAになったけど)、ダブルジャンプを良いリズムで決めていき、後半に入って2度目の2Aも成功。終始笑顔を絶やさず、最後はSlStを音楽によく乗って楽しく踊りながら。ピタっと音に合ったポーズが一つ一つが本当に可愛くて良かった。二日間ともほぼノーミス、フリーで順位を上げ大差でもちろんトップ。リンクサイドに帰ってきて先生から肩をぎゅっとしてもらっていたのが印象的。
 8番滑走の松嶋那奈選手がここで大爆発。"マリナレッラ"。出だし、2A+2Tを決めると勢いに乗り3S成功(<扱いだったけど加点つき!)。コマのようなジャンプで2Lz+2T+2Loも成功、単独2Aも成功。中盤の3Tこそ転倒したものの、スピンも良く最後まで勢いが止まらず、1ミスの吹っ飛ぶ素晴らしいフリーだった。場内も盛り上がる。これは面白いことになった。総合得点98.17で断トツトップ。
 9番目に志村采香選手。"アラジン"。素敵な衣裳。調子はあまり良くなかったのかな。前日とやはり同じような感想になった。また元気な演技を見たいと思う。良い時の存在感は本当に強かった選手だ。
 10人目に登場は鈴木伶奈選手。"赤いけしの花"。2Aやトリプルが綺麗に決まるのは見られなかったが、とても落ち着いて、夏季ジュニアの時よりもぐっと表情豊かな演技だったと思う。スピンはとても良かった。中学生から高校生になる、はっきりとした違いを今回彼女からも感じさせられた。
 11番滑走は中山里咲選手。"Brave Soul"。ジャンプの調子はいまいちだったかな。それでも自分に与えられた時間を大切に滑っている感じがした。不安そうな目を見ては心配にもなるし、笑顔につられてホッとしてしまったりもする不思議な存在感のスケーターだ。
 グループ最後の12番目に野口真紀子選手が登場。"砂の器"。SPに続いて新プログラムはとてもドラマティックな音楽でこちらも大人っぽい。ジャンプを一つ一つ丁寧に降り、後半までリズムを崩さずコンビネーションを成功させられる彼女は体力があると思う。回転不足判定がたくさんついてしまってるけど、演技はとても良かった。ラストの笑顔が本当に深みのある美しさで、やっぱり成長していくにつれ様々な経験が彼女の心も豊かにし、それが自然に演技に表れていくんだろうなとしみじみ思った。惹き込まれてしまいあっという間の4分間。今後の可能性を大いに感じる演技だった。


 最後の整氷が入り、このあたりから場内の温度も徐々に上がっていく。試合の緊張感もどんどんと高まっていく第3グループ。トップ6とも点数的に大差はないため、逆転は十分可能である。
 一人目13番滑走は鈴木美桜選手。"シチリア島の夕べの祈り"。彼女の実力なら落ち着いて滑れば必ずトップ6に届く。むしろ早い時間に周囲を気にせず思いっきり挑める滑走順でもある。でもきっと緊張していただろうな…。ジャンプは、ミスは少しあったけど、得意の3Tは2回決まり、2A+2Tも決まり、特に後半に盛り返す形になったのが凄く印象が良かった。スピンも綺麗。滑りそのものに大きなスケール感があり、やはりレベルが上だな~!と思えるフリー。上品で技術が確かな新横浜の選手達の中でも、美桜選手には突出した何かがあり、爆発力がある。たとえ良くない時の演技でも、無限大の可能性を感じずにいられないのだ。たから大切なチャンスを一つ一つ、着実に掴んでいってほしいなと思う。総合得点100.10。ここで初めて100点を超えた。
 14番滑走は長谷川奏選手。"A Tribute to Charlie Chaplin"。昨年から続きストライプのスカートの素敵な衣裳。このフリーはいつも勢いに乗って素晴らしい内容を見せてくれる、得意のプログラムといっていいはず。ショートもフリーも、彼女のキャラクターをよく活かしてるなと思う。最初のアクセルはシングルになったが表情は落ち着いていた。次の3T+2Tはスピードに乗って素晴らしい幅。目の覚めるような彼女のトレードマークはやはり健在。立て続けに単独3T、2Fも決まり、完全にリズムを掴んだ感じ。コミカルな可愛い振りもバッチリ決まっていてスピンは丁寧に確実に、最後の最後まで勢いに乗ったままフィニッシュ。ほぼ完璧!105.86でトップ。周囲の出来や点を気にせずにやれる順番だったというのか、それとも追い詰められた順位だったというのか、とにかく周知の実力を持つ2選手がしっかりと期待に応える素晴らしい演技を見せ100点を超えてきた。フリー後半2グループはやはり空気が違う。
 第3グループ3人目の滑走は奥山未季子選手。"黒い瞳"。トリプルはなかったけれど2Aを3回含むダブルジャンプがどんどんと決まり、音楽にも乗れていてとても良い内容だった。細かいミスはあったけど、ノーミスにも近いくらいの印象。スコアを見てこんなに<がついてるなんて思ってもみなかった。これまで彼女はこのプログラムにちょっと苦労しているような印象を抱いていたが、ここへ来てぴったりとハマった気がした。きっともっともっと素敵なプログラムになっていくんだろうな。点数は思ったほど伸びなかったけど、3選手続けて良い演技。当たり前の事なんだろうけど、本気だ。それだけ凄い試合なんだと実感する。
 4人目は中道実喜選手。"ピアノコンチェルト 第1番"(サン=サーンス)。ジャンプがあまり綺麗に決まらず。少し雰囲気に呑まれてしまったかな…。でも決して諦めることのない演技。終盤の踏ん張り、3連続ジャンプなどが良かった。まだ中学1年生。フリーで順位は下がったが、楽しみな予感をたくさん与えてくれた。
 5人目は加藤玲海選手。"バイオリン協奏曲第2番"。2A+2T、単独2A(<判定)、2Lo+2T、2Lz+2Tなど。気がつけばノーミス。というような感じ。凄く落ち着いていて、とっても丁寧な滑りに丁寧な演技で好印象だった。またもジュニア1年目であることをすっかり忘れさせられていた。もしかすると代表に届くのではないかと思った。GOEにはマイナスが一つもない。川越からまた一人、実力のある頼もしいジュニア選手が颯爽と現れた、そんな感じだった。
 第3グループの最後に登場したのは池田詩織選手。"黒い瞳"。ちょっと焦りがあったのだろうか、ジャンプがうまく決まらず。重みのある説得力のある表現ができる選手だなぁと思うのだけど、この日はちょっと寂しい印象に。
第3グループの選手達の根性と踏ん張り、絶対に諦めずに上を狙っていく姿勢は本当に素晴らしかった。


そして残すところは最終グループのみ。
6分練習の緊張感には、なにここ全日本?と思った。
それぞれにジャンプを確かめているが、
ここはほとんどの選手が決して無理をせず
確実な戦い方をするかなと思った。


 最終グループ一人目は浅見琴葉選手。"Black swan"。黒のドレスに、黒い羽の髪飾りが綺麗。冒頭に美しい2A。2F+2T+2Tも綺麗。途中、ループがシングルになったり、2Fであわや転倒の危機があったりと少し乱れた場面もあったが、プログラムの雰囲気に合ったスピンや連続ツイズルがインパクトの大きいCiSt、そして後半2度の2Aでしっかりと演技をまとめ上げた。トリプルジャンプの復活はまだもう少しのようだけど、ジャンプの前後やスピンの出などでハッとさせられるような動作がどれも美しく、彼女の深い思いが伝わってくるような演技だった。浅見選手自身の一昨年からの3シーズンを表現したプログラムだという。彼女はもう、自分は大丈夫と信じることが出来ているように見える。109.59でトップ。東日本に行ける。
 二人目の滑走は石井綾香選手。"ラフマニノフ ピアノ協奏曲"。後半にコンビネーションジャンプを固める構成で、堅実に、期待通りと言えるノーミス。この緊張感の中でまたも完璧といえる演技。普通にやれば大丈夫、それを遂行するのがどれほど難しいか、想像を絶しては溜息が出てしまう。ここは本当に大事な、結果が求められる場面だし、本当に素晴らしいのだけど、彼女は彼女らしく滑れているのだろうか…と見ていてつい欲張りになってしまう節がある。演技の抑揚や感情表現という技術も勤勉そうな彼女にならきっとついて来ると楽しみにしたい。安定感では最も期待も信用もできるのが石井選手だけど、どこかで殻を破って自分のために滑ってくれたらいいなと思う。100.74でここまでの3位。
 3人目は山口香奈梨選手。"ラストエンペラー"。6分練習では少し不安そうな表情も見え隠れしていた。何度も確かめていた3S。これが鍵かなと思った。本番では惜しくも転倒。その他は2度の2Aを含めてまずまずの内容だったと思う。ステップとスピンはどれも加点がついている。PCSのSSは中村未夏選手に次いで2番目に高い4.45。正しいフィギュアスケート。という言葉が合うような気がした。こんなスケーターが全日本にいてほしい。むしろ必要だと。良いものを全て持っている感じ。さすが佐藤夫妻の教え子といったところなのか。持つ雰囲気も演技も、本当に素敵な選手だなと改めて感じる試合だった。98.98 この時点で5位。
 4人目に登場したのがショート1位の遠山由華選手。"風"。スパンコールのたくさんついた水色の衣裳が美しくて、際立つ長い手足。実際にはまだ小柄なのに、氷の上ではとても大きく見える。3S+2T、2Aを完璧に成功。続いてどうするのかな…と思ったら3Loを跳び、しかし転倒。彼女にはそれほど難しいジャンプではないはずだけど、この大事なシーンで挑戦してくる攻めの姿勢には脱帽。そこから少しペースが乱れ、3Sもミス、最後の2Aでも転倒。これがジュニア一年目という事なのか。経験の差か、体力の問題か。プレッシャーか…。それでもスケートや身のこなしは最後まで美しかったし、スピンも素晴らしくステップも良かった。プログラムの印象は少し霞んでしまったけど、彼女の美しい演技は本当に素晴らしかったし、実力は十分に伝わってきた。フリーは最終的に5位となったが総合109.37 ここまでで総合2位。
 続いて河西佳弥選手。"深き愛"。綺麗な2A+2Tから。3Sを入れるもミス、恐らく3Tを予定していた所では2Tに。二度目の2Aも美しい。素晴らしいスピンを見せるも、後半はシングルジャンプが続き少し元気のないフィニッシュ。遠山選手に続いて河西選手も、実力は素晴らしいものの、悪い内容とまではいかないものの、最終グループの緊張感に飲み込まれてしまったか。99.81 一名を残して6位。
 そして最終滑走は中村未夏選手。"トッカータとフーガ"。ブルーの衣裳。ぐんぐんスピードを上げ、3T+2Tは見事な大きさ。1.80の加点がついている。3Loは2Loに。3S+2T+2Tも素晴らしい!続く2A、3Tも加点がつき、2度目の3Sで惜しくも転倒があったが、最後の2A+2Tも決まった。ステップも全身をたっぷりと使い見ていて気持ちのよい流れ。スピンもポジションがとても綺麗になった。勢い余って危ないシーンは相変わらず6分練習では見られたけど、ジャンプは壁際まで行ってしまうことが多いけれど、今回は落ち着きがあった気がした。持ち味のスケールの大きい滑りで、全身で大きく伸びやかに魅せた演技、やはり彼女には絶対の存在感と実力があった。「意地を見せつけた」という言葉がしっくりくるような、そんな試合展開だった。124.30 断トツの1位。
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by taigayuri | 2009-09-27 23:59 | フィギュアスケート

2009 関東ブ口ック 2

'09関東フィギュアスケート選手権大会
2009年09月25日~27日
千葉市美浜区 アクアリンクちば


9/26(土)
ジュニア女子ショート
ジュニア女子 - Short Program Results


ジュニア女子は2日目ショート、3日目フリーともに全員の滑走を見ることができたが、どちらも内容が濃く、あっという間の時間だった。でもきっと選手にとってはとてつもなく長い時間だったのだろう。エントリーは51名。激戦の昨年からさらに12人も増えた。2選手が棄権でショートプログラムを滑ったのは49名。その中でフリーに進めるのは24名。たったの半数である。選手の滑走が始まってから最終滑走者の演技が終わるまでの時間は、とても言葉では説明できない空気が場内をロビーを包んでいた。前半に登場し、演技が終わってから長い時間、明日のフリーを滑れるかどうかの審判を待つ選手。後半に登場し、点数が出た瞬間にフリーに進めないことを知らされる選手。観る側として何度も味わっているはずなのに、決してこれに慣れることはない。目を疑いたくなるような参加者数に、逃げ出したくなるくらいのプレッシャーに襲われていた選手もきっとたくさんいただろうと思う。それでも出場した全選手が本気で戦っていたということを証言したい。



ショートプログラム首位に立ったのは7グループ目4番、
全体の36番目に登場した甲府の遠山由華選手。
今年7級を取得し、今大会が本格的なジュニアデビューとなる。
中学2年生。昨年の全日本ノービスA14位。
プログラムは"ドラリオン"。ノービスのフリーでも使用していたこの曲は、優しいメロディーにほどよいテンポの乗りやすい音楽で、等身大の彼女にぴったり。すでに大人びた演技が出来る彼女には、こんなプログラムは今しか見ることができないんだろうなと思うととても切なく聴こえてくる。やはり身長が高くなったように見えるけど衣裳は多分昨シーズンから同じピンク系のもの。演技内容は完璧。ジャンプは3S+2T、2F、2Aいずれも質が良く、スピンのポジションも回転速度も素晴らしい。オールレベル4。SpSqもレベル4を獲得しており、SlStこそレベル1であるものの、何より素晴らしいのはエレメンツの前後の流れの美しさ。隙のない演技でGOEにマイナスが一つもないスコア表。PCSの高得点も文句のつけようがない。ジュニア新人であるという緊張どころか、自信と並々ならぬプライドが感じられるほどの存在感だった。今後関東のエースになるだろう彼女にとても期待してはいたけど、高校生選手達を押しのけてのショート首位は嬉しいサプライズ。
45.66


2位は同じ甲府の河西佳弥選手。
前日のノービスAの歩果選手と似たような第1グループ4番滑走。
彼女も今年がジュニア一年目。中学2年生。
昨年の全日本ノービスAでは21位。
細身の美しいスタイルで、プログラムはやはりノービスのフリーであった"カルメン"。この歳なのに背伸びした感じがほとんどしないのは凄い。彼女も素晴らしい演技。高くて回転が速くて幅も流れも完璧な2Aはいつ見ても溜息。これが冒頭なんだもん誰だって目が釘付けになるでしょう。スピンとスパイラルはレベル4。コンビネーションジャンプは2Lz+2Tで、滑走順も早かったけど、これは早くも突き抜けると思われる演技。
41.74


今年から高校生の川越の中村未夏選手が3位。
第8グループ1番目に登場。全体では39番目。
ジュニアは今年が4年目で、昨年のこの大会の優勝者。
東日本選手権には過去3年連続、全日本ジュニアにも2年連続出場し
昨年は14位、一昨年は11位。
数少ない7級選手の一人。
プログラムは女子十二楽坊の"自由"。昨年までのフリーのバタフライの流れを継ぐ、彼女のイメージに似合う、爽快な滑りが引き立つプログラム。ジャンプは3T+2T、2F、2A。SlStではレベル3を獲得している。昨シーズンの関東ジュニア女子内独走状態も彼女には関係ないというように、あらゆる面において成長と努力の跡が感じられる今年の中村未夏選手。落ち着いてノーミス、その時点で暫定トップの遠山・河西両選手とおそらく近い点で上位に食い込むのは間違いないと思ったが、トップとの点差が意外にあって少し驚いた。PCSでは彼女がトップだけど、スピンでの点差が大きかったもよう。
41.72


4位が川越の浅見琴葉選手。8グループ目の最後、44番滑走。
高校2年生でジュニアは4年目。
東日本は過去2回、全日本ジュニアには一昨年初出場し24位。
怪我で思うように滑れなかった昨シーズンを乗り越えて
春のコバトン、先月の夏季ジュニアと素晴らしい復活の演技を見せている。
プログラムは"Arabian Night"。ベロア地のパンツスタイルの衣裳に、以前のティアラ以来?頭(おでこ)の飾りが可愛い。初めのポーズをとった瞬間から、今までに見たことのない彼女の不思議な新しい世界に連れていかれてしまった。プログラム全体を通じて一貫したエキゾチックな世界観。粗さのない動きで、なりきって、魅せる。という事に関して彼女が一番長けていると思った。詳しいストーリーまでは分からないけど、きれいな起承転結ではなく、予測を良い意味で裏切る変わったテンポで進んでいくプログラムという感じがする。独特な緩急が計算なのかそれともまだ手探りな部分があるからなのかも分からなくて摩訶不思議。掴みどころのない感じがありきたりでなくて面白い。ジャンプは2Lz+2T、2A、2F すべてノーミス。2Aは大きくて綺麗。流れのある加点のとれるジャンプを跳ぶ選手になった。彼女のプログラムは細部まで凝って作られているため、(スピンの回転などでの)ズレがほとんど許されないだろうなぁという感じが他の選手以上にする。
38.84


5位に新横浜の山口香奈梨選手。
ジュニア2年目、中学3年生の選手。今年7級を取得した様子。
昨年の同大会はフリーで追い上げ東日本進出一歩手前の7位。
第3グループ2番目、12番滑走。
"Artsakh" スラリとした長い手足、美しいスタイルに舞台映えのする顔。彼女がいつの間に大きくなったのかよくわからなかったのは、頭の中で多分妹さんと混同しちゃってるせいだろう…なんともそっくりで可愛い姉妹なのだ。伸びのある美しいスケート。「基本に忠実」ってきっとこういうことなのかなと思う。素人が言うのも何だけど玄人受けしそうなスケーターだなと改めて思った。3S+2Tの3Sが回転不足ながらまとまった演技。どこをとっても悪い所・苦手な所がなさそうで、ソツのない新横浜の女子選手達を代表するような質の高い演技の中にも、彼女は華がある。PCSでは2位。
37.68


6位に新横浜の石井綾香選手。
全体の真ん中第5グループの4番目、全体の24番目。
高校2年生。ジュニアは4年目。
昨年東日本進出、全日本ジュニアにも初出場し
ショート26位でフリーに届かなかったが、
しっかりとした演技でノーミスだったことを覚えている。
"Art on Ice" 2Lz+2T、2A、2Fをきっちり成功。スピンもスパイラルも確実で、彼女の演技はいつも心配なく見ていられる。ここ数年見ていて、大事な場面でいつもやるべきことができる彼女は本当に凄い。
37.34


7位は新横浜の鈴木美桜選手。
第6グループ2番目、28番滑走。
中学2年生、ジュニアは2年目。7級。
昨年の同大会で初出場ながら2位に入り東日本進出。
東日本のショート本番で練習では好調に見えた3Tが決まらず
フリーに進めなかったのが本当に惜しかった。
あの時はこれが最年少のプレッシャーなのかと思った。
今年のショートプログラムは"ラ カージュ"。得意のレイバックスピンから始まり、大きな3T+2Tは全ジャッジからGOE+1。勢いに乗るかと思ったところでアクセルが抜けてしまい痛い。2Fは片手を上げて。彼女の長身も手伝ってこの上なく見事なインパクトで歓声。勢い挽回。スパイラルも迫力。
36.82で最終グループに一歩届かず。でもまだまだ明日!


8位に川越の加藤玲海選手。
第4グループ4番目、全体の19番滑走。
今年からジュニアの中学2年生。
昨年の全日本ノービスA26位。
"Passionate Eyes" ジャンプは2A、2Lz+2T、2F。スピンも問題なく、ノーミス。彼女が昨年までノービス選手だった事実を忘れていたため、ふつうに、うまいな~さすがだな~という感じで見ていた。堂々の頼もしい演技だった。
35.72


9位は日立ゴールドの中道実喜選手。
第4グループの1番目。16番滑走。
今年ジュニア1年目の中学1年生。
茨城県の選手は今大会ジュニアは彼女ただ一人。
"The Ragtime Symphonic Suite" コーチ欄に岡島功治、振付師欄に天野真という名が。ジャンプは2Lz+2Lo、2A、2F。スピンやステップもハイレベル。しっかりとした技術で、ノーミス。TESでは上から5番目に高い点数。
35.20


10位は第1グループ2番滑走だった川越の池田詩織選手。
高校2年生。
昨年の同大会9位。ショートでは4位だった。
プログラムは"シェルブールの雨傘"。2F、2Lz+2T。2Aでステップアウトが惜しかった。SlStが素敵だった。全選手中指折りの大人っぽい演技だったので印象に残っている。
34.72


11位に川越の長谷川奏選手。
第2グループ1番目、全体の6番と早い滑走順。
高校2年生。ジュニアは4年目。
1年目の2006年と昨年、東日本に出場している。
昨年は全日本ジュニアにも初出場し28位。
その時ショートでは好調だった3Tを転倒してしまい残念だったが、
このプログラムが印象に残っている観客も多いのではないかと思う。
昨年に続き、黒いドレスに鈴とリボンの赤い首輪という衣裳で"黒猫のタンゴ"。2Aは空中で開いてしまい両足。3T+2TはOK、2Fも綺麗。限りなくキュートな、ジュニアだからできる、あどけない可愛さの彼女にだからできるこの演技、でもSlStなどではドキッとするくらい大人っぽい華麗な踊りを見せていた。きっとそのどちらも本当の、今の16才の彼女なんだろうなと思った。見た感じの印象は良かったが、思ったより点が出ずにこの順位。細かい所でポイントを取りきれていない感じなのかな。
34.12


12位は最終第9グループの4番目、48番滑走の
新横浜の奥山未季子選手。高校1年生。
昨年の同大会21位。
"Fanfare pasodoble" スコアを見ると、2Lz+2LoにeがついてGOE一律-2。2A<で一人のジャッジだけ-2。今シーズンからの採点の変更点がはっきりと表れたスコアだなこれは、とか思ってみた。2Fが転倒(だったと思う)でジャンプではポイント的に厳しいのだけど、質の高いスピンやスパイラルがやはりポイントにも表れた模様。ここの所の彼女はあまり元気な演技を観ていなかった気がするけど、今大会は調子が上向いてる感じがした。
33.36


13位に新横浜の松嶋那奈選手。
第8グループ5番目、43番滑走。
ジュニアは一年目の中学2年生。
最近ローカル大会でコンスタントに良い成績を修めている印象があり、
4月のリリーカップではジュニアで優勝している。
"アンヴィルコーラス"3Tは転倒。2Aは綺麗。まだまだ小柄だがなかなかのキレと勢いがあると感じた。これが挑戦者の勢いか。
32.50


14位は最終滑走、50番滑走の川越の中山里咲選手。
高校1年生。昨年のこの大会では22位。
最後まで長い時間待たされてやっと滑るのはどんな気持ちなんだろう。
プログラムは川井郁子の"水百景" 彼女の顔を思い出すとすぐにこの曲のメロディーが浮かんできた。柔らかくて優しい、まさにぴったりな選曲。中山選手はいつも凄く優しい顔をしている。彼女はスケートで自分の強さも弱さも全部さらけ出してしまう、純粋で嘘のつけないスケーターなんじゃないかと思う。いつも気になってしまう。2Lo+2T、2A(<、着氷が乱れたのだったかな)、2F。スピンも綺麗で、とても良い演技。正直な笑顔やほっとした顔にはこちらまで嬉しくなってしまう。がんばれ!って思ってしまう。
31.36


15位は甲府の志村采香選手。
最終グループの1人目に登場。
中学3年生、ジュニア2年目。
昨年のこの大会で3位になり、初出場の東日本ジュニアで20位。
"ピアノ・レッスン" 2Aは回転不足判定(全ジャッジGOE±0。これも今季からのルールで二重減点が免れた例になるのかな)。2Lz+2Lo、2F。スピンで二つレベル4を獲得している。プロフィールにコーチの名前が書いていないが、リンクサイドにはショート・フリー共に川越の浅野・日下両先生がついていた。身長が高くなったなぁと思った。技術的には優れているのだけど、正直、一年目の去年と比べて勢いに欠けるというか、印象が薄かったことが気にかかる。プログラムが同じだけによけいにそんな風に感じてしまった。
31.14


16位は全体の1番滑走だった宇都宮の鈴木伶奈選手。
今年から高校生。昨年の同大会8位。
"キャバレー" 2Lz+2T、2Aは両足で回転不足、2F。スピンがやはり上手い。コミカルで、去年見た時にはチャレンジだなーと思った振付が、見違える程に馴染んで素敵なプログラムになっていた。一歩大きな階段を上ったような感じがする。
30.82


17位は神奈川の菊池恵美選手。
第7グループ2番目、全体の34番滑走。
ジュニア2年目の中学3年生。昨年は同大会14位。
"ムーラン" 2Lz+2T、2A、2FジャンプはすべてOK。ノーミスの素晴らしい演技。SpSqのノーカウントは何故だったのか?全身の大きな使い方もスケートも伸びやかかつ柔らか、しかしまだ全体に弱さも感じられるのは単純に成長途中の体重の軽さが原因かと思う。今後PCSは心配なく上がっていきそうだと思うし、今は今の等身大の彼女のふんわりとした可愛い笑顔の演技を堪能しておきたいところ。
29.38


18位はWINS長野の野口真紀子選手。
第4グループ2番目の滑走。全体の17番目。
今年から高校生。昨年の同大会17位。
"月夜の物語" 冒頭の2Aで転倒。2Lz+2Tと2FはOK。こちらもSpSqが見た目にはよく分からないノーカウント。新しいプログラムでイメージが一新。ブルー系の衣裳も今までにない感じ。女性らしさと大人っぽさが見事に引き出された素敵なプログラム。以前と比べても明らかに密度が濃く、身のこなしや表現に一瞬も気を抜けない感じが体力的にも大変そうだけど、はっきりと、一皮剥けたと感じた。笑顔も良かった。SlStもかなり素敵。
29.04


19位は神奈川の本田麻希選手。
第5グループ3人目、全体の23番滑走。
高校2年生。昨年のこの大会は19位。
"Verano Porteno" ダークな色合いの衣裳。3S転倒、2Aも危なかった。2Fも回転不足判定とジャンプは厳しい内容。しかし彼女はここから。タンゴのリズムに乗りプログラムの勢いは留まることなく、スピンもスパイラルもしっかりと、最後のSlStは得意の踊りをこれでもかと見せ付ける圧倒的な表現力だった。踊ること、魅せることに対する強いこだわりがこれまで以上に意志の強そうな目からも感じられた。ジャンプのミスにも気持ちを切らさなかったことや、迷わず全力で表現に徹したこと、そして踊るだけではなく「滑る」ことへの意識。それらを表すかのようにPCSだけなら8位。このPCSは彼女の誇りにしていいと思う。
28.72


20位は新横浜のMeyer Melissa選手。
第3グループ1番目の11番滑走。
インターナショナルスクール3年生、中学3年生に相当。
関東ブロックジュニア初出場。
"パリの喜び" 2Lz+1T 2A転倒 2F。スピンやスパイラルが良く、全体的にまずまずの印象。
28.70


21位は川越の根岸楓選手。
第6グループ最後の32番滑走。
中学3年生。関東ブロックジュニア初出場。
"マダム・バタフライ" 2F、2A転倒、2Lz+1T。SlStでレベル3を獲得。
28.26


22位に宇都宮の高瀬恵里香選手。
第2グループ2番目、全体の7番目に登場。
ジュニア1年目の中学1年生。
昨年は関東ブロックノービスA25位だったものの
上手くて目を惹く選手だと感じ名前を覚えていた。
"パリの喜び" 2Lo+2T 2A転倒、ステップからの2F綺麗。やはり中学1年生だけに体が小さく、表現面ではまだこれからという感じだけど、ジャンプもスピンもなかなかのキレで伸び盛りの勢いを感じる。
28.18


23位は第8グループで滑った新横浜の清水麻由選手。
高校2年生、昨年は同大会13位。
"Candide Overture" 2Lz+2T 2Aのミスは失念…、そして2F。
大きな崩れがなく28.10 この時8人を残して暫定18位に食い込む展開。


24位に入ったのはまだまだ序盤だった第2グループ最後、10番滑走
新横浜の高杉紗英選手。
高校1年生。去年はこの大会で26位。一昨年は10位。
"It don't mean a thing" 2Lz+1Tは間にオーバーターンが入り、2Aは両足。2FはOK。スパイラルが綺麗。彼女はまだ体がとても小さくて細い。そして綺麗で不思議なくらいに音のしないスケート。演技はちょっと淡々としていたかな。でも面白くて実力のある選手だと思う。
27.88



ここまでが翌日のフリーに進出を果たした24選手。
残念ながら25名はフリーを滑ることができない。
24位と25位の選手の点の差は僅か0.02。
点数も内容も実力も大きな差のない中での戦いであり、
フリーを見ることができないのが残念で仕方ないと思わせられる選手もたくさんいた。



26位の山梨の佐野彩子選手は高校3年生で今年がジュニアラスト。
ショートプログラムのルパン3世は
とてもフェミニンで表現力豊かで素敵だった、
今までの見た彼女の中でも、なかなか良かったと思う内容だった。

群馬県の選手は今回一人もフリーに進むことができなかったが、
どの選手も粒揃いの魅力も実力も備えている。

28位の新藤紗梨選手は中学2年生でジュニア1年目。
別の曲がかかるアクシデントがありながら
強張らずに頑張り、スピンやスパイラルがとても良かった。

29位の柳原瑠偉選手は中学3年生でジュニア2年目、昨年11位。
最後から2人目の滑走。淡いピンクの衣裳で花のワルツ。
過去に見たプログラムともまた違うイメージ。
どんな演目が来ても主役を勝ち取れる女優のような、
演じることへのプライドを感じた。
演技中は常に表情に気を使えているし気高ささえ感じるけど、
繊細そうな内面も伝わってくる彼女の演技は惹かれるものがある。
3Tは転倒してしまったが、一見してフリーには残れると思ったのに…と思える
悪くない演技だった。
もっともっと大きな大会で彼女を見てみたいと思う。

31位の平野夏帆選手は高校2年。昨年16位。
ジャンプにミスが出て残念だったけど、
2Aは相変わらず美しく、存在感もあり、
ガンガン上位を狙っていける選手だと思っている。
彼女の演技は優しくて謙虚。
時々遠慮がちにも見える。それが勿体なくも感じたり。

33位の柳原瑠璃選手は瑠偉選手と2才差のお姉さん。
きちんと見るのは初めてだったような気がする。
良い所が似ていた。美しい姉妹だ。

30位の菊田早紗選手は、ノービスが大変盛り上がっております地元
アクアリンクちばからジュニアではただ一名の参加。ジュニア1年目。
片手ビールマンスピンが良かった。あと2Lzがかなりはっきりしたアウトエッジ。

32位の伊藤瑳良選手も全体の印象が悪くなく、
プログラムも素敵だったし、是非フリーも見たかった。

35位ジュニア1年目の柳井瑞貴選手もジャンプが惜しかったが、
技術的には期待できるものを感じさせられた。

36位の浅見和選手は紫一色のフリーの衣裳の印象がとても強かったので、
ショートの淡い色の衣裳で可愛さが前面に押し出されたプログラムは
全然知らない彼女を見たような気持ちになった。で、可愛かった。

44位井上華凜選手はジュニア1年目。
ショートプログラム"ショーほど素敵な商売はない"はとても華があって素敵。
ビールマンスピンが綺麗だったが、ジャンプが乱れ纏めきれなかった。

47位小平早紀選手は高校3年生でジュニアラスト。
ジャンプはうまく決まらず、後半ではテンポが乱れたのか
スピンでもミスが出てしまった。
それでも心からの笑顔が美しく、最後まで一生懸命、
気持ちの伝わってくる演技だった。
昨年からのこのカノンのプログラムは見ているこちらの心が洗われるような
素敵なプログラムで、見る者の心に訴える何かがある。
表現者としての本当の彼女はまだ始まったばかり。
これからが選手として一番良い時期を迎えるはずだ。



結果が掲示された後に、コンピュータのミスがあったらしく
得点が修正され、順位も僅かながら入れ替わったようだった。
なんて心臓に悪い…
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by taigayuri | 2009-09-26 23:59 | フィギュアスケート

2009 関東ブロック

'09関東フィギュアスケート選手権大会
2009年09月25日~27日
千葉市美浜区 アクアリンクちば


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9/25(金)
ノービスA女子
ノービスA女子 - Free Skating Results


 第1グループから見所が沢山。一番滑走の神奈川の原村茉里選手から今大会最初の競技が開始。ああ始まったなという何ともいえない思いが。始まりの素敵なポーズが先月の夏季ジュニアで見た時にも増して絵になっていた。ジャンプはなかなか。ステップの転倒が惜しかった。難しいバランスの大きな動きを頑張って取り入れているのだなと思った。しかし気持ちを切らさず最後までしっかりと演じきった。
 新横浜の山口凛華選手もしっかりとした滑りを、川越の深瀬理香子選手も力を見せた。
 5番滑走に甲府の河西歩果(かわにしほのか)選手。7級を持ち、昨年の全日本ノービスAでは8位。期待の選手。一年前の同じ甲府の遠山由華選手がちょうど同じような状況で同じ滑走順だったことが思い出される。冒頭の3Tでは転倒したものの、その他は圧巻の内容。滑りのスピードから身のこなしの美しさから、別格のオーラを放っているように感じた。ノービスに置いておくのが勿体無い表現力のリベルタンゴ。スピンも素晴らしい。着氷した3Sと3Tは回転不足判定であったが、彼女の演技が終わって、これはどんな点が出るのだろうかと会場中がワクワクしていたと思う。62.33 断トツの暫定トップ。

 第2グループには宇都宮の二選手が続けて登場し、宇都宮クラブも良い選手を擁し着実に育っている事を感じた。山本選手は姉妹選手だろうか、なかなかパワフルだった。
 全体の9番滑走甲府の宮川倫瑠(みちる)選手はシンプルかつモダンな美しさを持っていて前に見た時も印象に残っていた。それだけに本番になると視線が下がり気味になってしまうのが気になるけど、ほんの少しの余裕と自信で大きく化けるのではないかと期待している。

 第3グループ2番目に長野の山中里紗選手が登場。この日会場に到着して、一番に目に入ったのが会場外でアップしている彼女の姿だった。とても近寄れないくらいにナーバスな表情に見え、この大会のとてつもないプレッシャーが痛いくらいに伝わってきた。本番での彼女は、良い時よりちょっと動きが小さかったかもしれない。けれど、ジャンプの質の向上は目を見張るものがあった。やや慎重ながらジャンプは見た目にほぼノーミスの出来、やわらかな全身の表情も素敵だった。フィニッシュにようやく本来の笑顔が少し戻ってきた。彼女の持てる力をかなり出せたのではないだろうか?どうだろう。
 このグループ4番目に登場した地元アクアリンクちばの神代結衣(かみよゆい)選手が63.92を出しトップに立った。昨年の全日本ノービスBでは14位。チャイコフスキーのピアノコンチェルト。2Aからの3連続ジャンプ等を含むノーミス(トリプルは入らなかったものの)。夏季ジュニアで勢いを感じていたが、この大事な大会でも素晴らしい演技。続く地元選手への追い風となるか。

 第4グループの最初に登場したちばの村上采花選手はスタイルの良さ・美しいシルエットが大きな武器だと感じ、また次に見るのが楽しみだと思った。
 4番目に登場の新横浜の鈴木星佳選手。トリプル他ジャンプでいくつかミスがあり、ちょっと纏められなかった印象。しかし素材の良さは彼女が滑っているだけでひしひしと伝わってくる。美桜選手と同じくらいかそれ以上に。素晴らしい選手に育ってくれることを祈りたい。

 第6グループの2番目に、推薦選手である新横浜の鈴木春奈選手が登場し、場内の空気も期待感でいっぱいに。プログラムは"The Red Poppy" 3S(回転不足判定だけど)や2Aのコンボなどは成功。(曖昧な記憶によると)3Lzはステップアウト、3Loで転倒。だった気がする。ジャンプは守りに入らず攻める姿勢が良かった。堂々とした演技や滑りは格上の雰囲気。強化選手としてのプライドは充分に示すことが出来た演技だったのではないかな。
 続けて昨年の全日本ノービスB12位の新横浜の田尻麻友選手がチャルダッシュで単独2A、2Aからの3連コンビネーションを含むノーミス(だったと思う)で上位に。
 このグループ最後の新横浜の望月美玖選手のアダムスファミリーも楽しみにしていたが、ジャンプの調子がちょっと合わなかったのか、勢いに欠ける出来。焦りが姿勢に出ていたかも。でもまた見たいと思う何かがある選手。僅差でひしめき合う中で、ほんの少しのミスや点の差で順位が分かれていくことをこの辺りから強く感じるように。

 第7グループの一番目に長野の滝沢帆乃夏選手。トッカータとフーガ。2Aはないが、2T+2T+2T、2Lzなど軽やかに綺麗なジャンプでノーミス。2年目のこのプログラムはすっかり彼女が自分自身で支配し彼女の色になっていた。リンクを降りるとまだ小さな女の子なのに、氷の上でのいい女度はさらに加速していた。中盤2F+2Tを降りてSlStに向かう箇所にグルグルと首を振るようにターンが入るこの時のポニーテールが完璧なのだ。この演出は素晴らしすぎるのだ。彼女のやるべきことを落ち着いてすべてやりきり、最終順位は堂々の15位。このかっこよさは関東全域において十二分に通用すると思えた。
 日立の松田萌実選手は誰かに似てる…誰かに似ているのだ。日立の選手も、上手く言えないが記憶に残る何かを持ってる選手が多いような印象がある。
 グループ5番目に登場川越の笹間梨帆選手があっとレベルの高さを見せてくれていた頃、何のことはないちょっとした出来事が。不慮の事故で感想のメモが全消失しただけのこと。もうメモなんてとらない…。心の中でちょっと泣く。今回、試合からある程度時間が経過した後に記憶に残っていてスコアを見ながら思い出せることだけを書いている。迷ったり悩んだりも数え切れないくらい色々したけれど書くと決めたから書いている。初めて見た選手の印象がかなり記憶から消えてしまってる事がちょっと悲しい。
 続くグループ最後の新横浜の苅田梨菜選手が凄かった。最初の3Loは転倒で惜しかったけど、かなりキレと勢いのある演技で、リンクサイドの鈴木誠一コーチがよしっ!と頷きながら見ていたのも印象的。彼女も7級を持っているとのこと。

 8グループ目に茨城県連の大内愛理選手が登場。茨城県から出てくる選手は人数は多くないけれど、それぞれに実力と個性を見せつけてくれる。ここも静かに着々と、良い選手が育っているなぁという感じ。高くて良いジャンプを跳び、バランスの良い選手が多いような。大内選手は今回も存在感を充分にアピールしてくれた。
 4番目に神奈川の中田茉穂選手。ME AND MY GIRL。ジャンプはどうだったかあまり覚えてないけど、今年のプログラムも彼女にとても合っていてとても楽しげ。まるで遊園地のアトラクションみたいな、ポップでカラフルな3分間の夢を見せてくれるスケーターだなと思った。
その次、全体の45番目に登場したのが新横浜の花城みなみ選手。Gypsy Rhapsody。昨年の全日本ノービスAは27位。今試合一番注目していたし楽しみにしていたのが花城選手。6分練習でも他を凌ぐ存在感があり、周囲からの大きな期待もあったろうと思う。本番の彼女は、冒頭の2A転倒に続きミスが連発、ジャンプをほとんど決めることができなかった。焦りが焦りを呼んでしまうような演技で…。しかしスピンやステップは素晴らしかったし、レベルの高さは存分に示してくれた。不調の原因が何かあったのかは分からないが、これが試合か…と思い知らされるような感じだった。きっとものすごいプレッシャーだったんじゃないかな。本番の後、とても悔しそうな姿に胸が痛くなった。今年はブロック14位という成績だけど彼女はまだまだこんな選手じゃないはず。
 グループ最後にちばの川畑いずみ選手が登場。神代選手同様夏季ジュニアで見せた勢いのままにキュートなピンクパンサーで素晴らしい演技。スピンがかなり良かった記憶が。63.26 神代選手と河西選手の間に入る2位。いよいよ地元ちばクラブプレイクの兆し。

 第9グループでは新横浜の猪川乃絵瑠選手が健闘。スルスル滑りと得意のスピン、そして逆回転はこの人数の中でも目を惹く。
 最終グループの最初に長野の井原夏見選手。徐々に激闘の様相を呈してきている長野県内の小学校高学年~中学生女子選手の中で、彼女も着実に力を伸ばしてきている存在。ちょっとスピンのミスがあったりしたけど、高さのあるジャンプを丁寧に決め最後までしっかりと、好感の持てる演技。
 4人目にWINS長野の宮脇綾音選手も登場。新しい赤い衣裳が華やかで大人っぽい。滑りがまた良くなっていて、スケートに委ねられた全身の滑らかな動きや角度が見ていて気持ちいい。今回ジャンプはもうちょいか。まだまだ伸び代が感じられる。
 川越の増田選手、小林選手がそれぞれ健闘を見せ、全国6ブロック中最もエントリーの多かった関東ブロックノービスA女子57名の演技が終了した。(エントリー60名棄権3名)

 アクアリンクちばの二選手が、地元大会の期待を大きな力に変えワン・ツー。昨年同大会優勝の河西歩果選手を加え、上位3選手は点数的にも僅差の高いレベルを見せつける戦いだった。この勢いを是非とも来月の全日本ノービスでも存分に発揮してもらえるといいなと思う。果敢にジャンプに挑んだ今回5位の鈴木春奈選手も完成度が高まれば今年も全日本で健闘してくれることと思う。7位の苅田選手がわずかな点差で全日本に出られないのが惜しい気もする。
とても見応えのある試合だった。


全日本ノービス出場
1位 神代結衣選手  アクアリンクちばクラブ
2位 川畑いずみ選手  アクアリンクちばクラブ
3位 河西歩果選手  甲府FSC
4位 田尻麻友選手  新横浜プリンスFSC
5位 鈴木春奈選手(推薦)  新横浜プリンスFSC
6位 笹間梨帆選手  川越FSC


【記事】五輪目指し氷上の舞 アクアリンクちばで初開催 関東フィギュア選手権 2009年09月26日 千葉日報ウェブ
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by taigayuri | 2009-09-25 23:59 | フィギュアスケート