しれっと


by taigayuri

2009 関東ブ口ック 4

'09関東フィギュアスケート選手権大会
2009年09月25日~27日
千葉市美浜区 アクアリンクちば






ジュニア女子 および関東ブロック大会あとがき

ジュニア女子フリー
見終わった瞬間に全身の力が一気に抜けてしまうような凄い試合だった。
優勝した中村未夏選手は2位に15点近くの差をつける1位だった。
その事実は昨年のこの試合と変わらないかもしれない。
でも今年の関東ブロック女子ジュニアは去年とはまったく違うと思った。


甲府の二人、遠山選手と河西選手のデビューはずっと楽しみだった。
昨年、彼女達の地元で行われた関東ブロック大会では
ノービス女子A・B上位を彼女達を含む甲府の選手達が独占していて、
「一体甲府では何が起こっているんだ!」という状態だった。
数年前から関東のノービスを席巻していた甲府勢。
岩本先生世代の彼女達がジュニアに上がる時、関東が変わるかもしれない。
そう思った。
そして今年のデビュー。ショートプログラムでワン・ツー。
フリーでは気負ってしまったのか、彼女達には悔しさの残る、
ちょっと苦いデビューだったかもしれないけど、
やはり昨年の勢いは本物だった。
彼女達の持ってる実力と存在感を十二分にアピールした、
本当に、鮮烈なデビューでした。
特に遠山選手の挑戦する姿には感動した。
褒め称えられていいはずの健闘も、まったく自分に納得していない様子で
悔しさを露にする負けん気の強さまで持ち合わせている
彼女の目には遥かに高い目標が見えているんだなと嬉しく感じた。
彼女にはこれからの関東を引っ張っていく力があると思っている。
そして甲府から全国へ、さらにはどこまで吹き荒れてくれるのか。
ジュニアデビューの年に、題名ともども良いプログラムを持ってきたなぁ。

最終グループの6人を6分間練習で見ていて、
甲府の二人が加わったことで関東のレベルが確実に上がったなぁ…と感じた。
それでこそ、実力者の高校生選手達も力を発揮することができたのかもしれない。
来年には河西歩果選手も上がってくる。
新横浜の鈴木春奈選手もジュニアになるし、
千葉から頭角を現してきた川畑いずみ選手も加わる。
来年またどんな戦いが見られるのか、本当に楽しみだ。
あのお兄ちゃんの姿と名前が岩本先生の隣に見えるのも、色々と楽しみだ。


そして代表となった6人。
強いて言うなら現時点でベストメンバーだと個人的にも思う。
昨年全日本ジュニアに出場した中村・長谷川・石井の3選手。
復活の浅見選手に、全日本ジュニア未経験の若手の2人。

東日本への切符を手に入れるということは、
来年のための枠を獲得してくる役割を任されるということ。
試合自体は団体戦ではないし、第一、枠の事をどうこう言うのは
どうなのと以前は思っていたし、今も思う部分はある。
でも選手達にとって枠のことへの意識がどれほど大きいのかを
知らされた頃から、少し見る目が変わったかもしれない。
東日本への枠があまりにも少ないという状況が数年続いている今、
この厳しすぎる戦いを味わっている彼女達だからこそ
それがどんなに重要な事か誰よりも分かっているのであり、
来年の自分達のためにも、枠を一つでも多く勝ち取ってくる必要がある。
本当に重い物が、たくさんの想いが彼女達の肩にかかっている。
世界選手権だってきっと同じなんだと思った。

関東ブロックのジュニア女子には現在強化選手がいない。
全国的に有名な選手もいないと言える。
今の関東の中学生選手は藤沢亮子世代にあたる。
多くの新松戸の選手達が東京へ移った後、
藤澤選手が関東ブロックにいてトップに君臨していた時代に
ノービスで一緒に競い合っていた選手達である。
彼女が九州に移り、しばらくの間トップ選手が現れていないという感じだろうか。
新横浜などではトップ選手が練習しているけれど、
ひたすら追い掛ければいい飛びぬけた選手が身近にいない環境は
もしかしたら辛いかもしれない。
高校卒業と同時に東京へ移ってしまう選手が多いことも寂しい。

でも今年の代表6人を見て、またフリー最終グループを見て、
とても関東が弱いとは思えない。
並んだ6人の名前が輝いてさえ見える。
何しろ全国で最も厳しい戦いを勝ち抜いた6人だ。
決して団体戦じゃないけど、彼女達自身も周りを見ては頼もしく思えるはず。
プレッシャーを感じすぎることなく、安心して
自分の為に東日本ジュニアを滑ってくることがきっとできる。
そして全日本ジュニアで、彼女達全員の滑る姿が見られたらな…と思う。



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とかね。



今年の関東ブロックの激戦を目の当たりにして、
決して関東の層が薄いはずがないと確信した。
こんなに競技人口が多くて薄いもんか。
たくさんのクラブから様々な個性が集まる今の関東女子。
数年前からノービスの参加人数が段々と増え、
徐々にジュニアの人数も膨れ上がってきた。
ノービスの参加資格が厳しくなってもなお参加選手は増え続けている。
来年も戦いが厳しいことに変わりはないだろう。

それでも何年か経った時に、関東っていつからこんなに強くなったのと
言われる時がきっと来る。来て欲しい。
その時に今年の6人の名前とフリーの戦いがきっと語られるのだと。

東日本ジュニア選手権出場
1位 中村未夏選手 川越FSC
2位 浅見琴葉選手 川越FSC
3位 遠山由華選手 甲府FSC
4位 長谷川奏選手 川越FSC
5位 石井綾香選手 新横浜プリンスFSC
6位 鈴木美桜選手 新横浜プリンスFSC





ここに今年の関東ブロック大会3日間すべての競技が終了し、
今年の全日本ノービス、全日本ジュニア、そして全日本選手権
192人、その中でほんの一握りの次の大会へ進める選手を残し
それぞれの全日本への挑戦が終わった。
棄権した6人もいた。
参加資格の取得に届かず出場が叶わなかった選手もいる。
全国6ブロック、数え切れないくらい沢山の選手達が
目指す場所が全日本。そしてさらにその先にあるのが

今大会の男女ノービスを嵐のごとく席巻した、地元アクアリンクちばクラブ。
2005年にオープンしたこの施設で、たくさんの若い芽が
凄い勢いで育っている。
今年ついにこの会場で公式試合が開かれることになって、
きっと出場を目指してたくさんの選手が資格を取得し
一生懸命練習を重ねてきたんだろう。
破竹の勢いは昨年の地元甲府勢と似ている。
この勢いが本物か、来年以降の楽しみでもある。
海が目の前にあるアクアリンクちばは、
建物が綺麗で観覧もしやすい良い会場だった。
リンクスタッフの方たちもとても親切で嬉しかった。
今後もっと大きな大会の開催も目指しているという。


関東ブロックは終わったけれど、今シーズンはまだ始まったばかり。
すべての選手にとって、意味のあるシーズンになることを祈りながら、
こんな風に(ぶろぐが)暑苦しくなるのは一年に一回でいいなと
つくづく思うのである。本当に申し訳ない。まことに遺憾。
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by taigayuri | 2009-09-28 00:00 | フィギュアスケート